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塗装業界、新型コロナ収束後の予測

一般的に、塗料がよく乾く天候が多い春と秋に塗装屋は忙しく作業しています。雨が少なく、湿度が低く、良い天気が続く季節は塗り替えに向いている時期とされています。必然的に、塗り替え需要が増え、春季・秋季は塗装業者にとっては繁忙期ということになります。

真冬日や梅雨時などは塗料の乾きが悪く、作業効率も落ちるため、施主は夏・冬の施工を避けたいと考えます。とはいえ、値段も下がりがちのこうした時期に住宅塗装について検討する顧客も一定数いらっしゃいます。

例年であればこうした傾向から営業面での予測が立てやすいのですが、2020〜2021年にかけては、少し事情が異なることが予想されます。

2020年後半以降はどうなるのか

新型コロナウイルス感染拡大防止のための自粛生活が続く中、塗装業界の多くは屋外での作業が多いため、慎重に対策しながらも仕事を行なっています。

通常であれば、初夏頃から塗装に関する問い合わせが増えるところですが、経済活動の鈍化を伴う異例の事態を迎えた状況において、業界需要に関してあらかじめ想定しておくべき変化というものがあることでしょう。

今後どうなるのか、各方面にヒアリングした様々な声をまとめ、対策について考察してみます。

消費行動の落ち込み

多くの事業者が休業や廃業を余儀なくされた中、一定数の塗装業者・建築業者も、打撃を避けられないことが予想されます。現在進行中の契約が無事に進んでいるようでも、支払いの滞りや施工前のキャンセルなどが発生することを想定しなければならないでしょう。

また、塗り替えをしようとぼんやり考えていたご家庭でも、「今は先行きが不安だからやめておこう」という結論するであろうことも予想され、あながちハズレではないかもしれません。

一般家庭のみならず、事業者やビルなどのメンテナンスにおける投資も減る可能性がありますから、塗装屋としては仕事の取り合い・競争が激化する可能性もあります。

繁忙期でも、価格破壊の懸念

新型コロナウイルス感染拡大の波がある程度沈静化したとして、経済活動の活性化が推奨される場合、それでも、住宅の塗り替えを検討するのは一定以上の「そこまで経済的な不安がない」というご家庭に限られるかもしれません。

そうなると、塗装業者同士で「コロナ対策支援割引」という名のもと、価格競争による混乱が生じることも予想されます。

つまり、切羽詰まった事業者で少ない顧客を取り合い、また、顧客も2021年の春を見越して秋から冬にかけて良い業者との出会いを求めて交渉が活性化する、ということになるかもしれません。

また、価格競争の激化で価格破壊が生じないよう、新しいビジネスの形も増えるかもしれません。

除菌施工の需要

今後、今回のような感染病予防の観点から、不特定多数の人が集まる施設における、清掃・除菌業務が増える可能性があります。こうした分野における塗装屋の役割というのも少なからずあるでしょう。

特に、有害なウイルス対策として注目を集めている「機能性塗料」などは、需要も高まると思われます。気中の有害成分の分解や沈静化を謳うサービスも目立ち始めることでしょう。

こうした分野にて受注を伸ばす事業者がいる一方で、その効果が保証されない詐欺的な営業も増えることにも注意していなければなりません。塗装屋としては、機能性塗料の製品そのものに信憑性があるかどうか、またその施工技術を確立できるかどうかという点で確証を得ながら、新しいことに取り組む姿勢が大切になります。

こんな時期だからこそ、地元の力が結束されなければならないという意見も重要になってきます。地域の業者が地域住民のために良質のサービスを提供する、という基本的な指針が達成されているかどうか、個々の塗装屋は今一度考えてみるべきなのかもしれません。

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