近年は、優れた機能を持つ様々な塗料が開発されていて、どれを選択すれば良いのか悩んでしまうというお客様の声も聞こえるようになってきました。
耐火性、遮熱性、耐水性、光触媒など、よく耳にするキーワードも多くなり、塗装業者としてもどのような戦略でお客様にアプローチすれば良いのかと悩んでしまう場合もあるでしょう。
多くのウェブサイトで機能性塗料の種類を紹介していますが、ここでは、「素人でも分かる分類」でカテゴリー分けしてみたいと思います。
塗装の劣化を防ぐもの
住宅に塗装したのち、その外壁が塗り立ての状態をどれぐらい保てるかという観点で分類される機能性塗料を挙げてみると…
- 紫外線遮断(経年劣化を防ぐ)
- 耐摩耗性(摩擦によって塗膜が劣化しにくい)
- 耐久性(経年劣化に強い)
- 親水性(雨と一緒に汚れを洗い流す)
- 弾性(塗膜にクラックが入りにくい)
- 耐候性(さまざまな天候から家を守る)
- 光触媒(汚れにくい)
特に家の外観に影響し、塗装によるメンテナンスの頻度を下げることが目的となります。
家そのものを傷ませないもの
ハード面の観点から家を守る塗装にも、いろいろな種類があります。
- 結露防止(湿気対策)
- 防カビ・防藻・防苔性(カビや藻、苔の繁殖を防ぐ)
- 防水性・耐水性(ひび割れや雨漏りを防ぐ)
- 透湿性(外部からの水は通さず、内部からの湿気は通す)
住宅の場合は湿気の問題が建物の寿命そのものに影響しますから、特にこのように「水」に対する耐久性を上げることが効果的となる分野です。
光熱費や生活習慣に反映されるもの
それによって光熱費が変わってきたり、室内環境が変わることによって住む人の状態に影響したりする、専門的な塗料も開発されてきました。
- 光触媒(気中の有害物質対応)
- 遮熱性(太陽の熱を跳ね返す)
- 断熱性(室内の気温を保つ)
- 防音性(外の騒音や室内の音を伝えない)
- 香り付き(ほんのり香る)
室内の空気質、室温、騒音問題、ウィルス対策、癒しなど、ライフスタイルにも関係する様々な効果を持つ塗料です。
その他
住宅に住む人には直接的な関係が少ない分野として、他にも以下のような性能を持つ塗料があります。
- 作業性(軽い、塗りやすい、飛び散りにくい)
- 耐火性(火災の際に発火を遅らせて延焼を最小限に防ぐ)
耐火性は、特に工場の塗装など、住宅意外で用いられることが多いようですね。
「塗装の劣化防止」「家を湿気から守る」「室内環境を変える」という分類をすると、どのような機能性塗料を選ぶと良いか、目的に応じて判断しやすくなってくるでしょう。